配偶者居住権①

配偶者居住権の概要についてまとめます。

令和2年4月1日より施行された新しい制度になります。

◆どのような場合に発生するのでしょうか?

配偶者が相続開始時に被相続人の所有する建物に無償で居住していた場合 です。

つまり夫名義の建物に夫婦で居住していて夫が亡くなった場合ということですね。

ご主人名義の建物に夫婦で一緒に住むというのは結婚している方だと一般的なケースだと思います。

当然夫に対して家賃など払うことはなく無償で居住という場合に該当すると思います。

ですので、一般的なご夫婦で建物を購入されている方でしたらこの配偶者居住権というものが発生するという認識です。

◆では、どういったものなのでしょうか?

夫と一緒に暮らしていた家に賃料の負担なく住み続けることができるというものです。(賃貸ではなく夫所有の建物に限ります)

ん・・・・?妻が相続して妻名義になってしまえば賃料なく住み続けることができるって当然な気がする・・。

そう思っていたので制度が出来てもイマイチ重要性を感じていなかったのですが、当然そんな当たり前のことを定めた制度ではありませんでした。

多くの場合、夫婦子供2人の標準的な家庭で夫の家を妻が相続してそのまま住み続けることに文句を言う子供はいません。(あくまで一般的に)

子供側からしてもお母さんが住み慣れた家に住みたいと言うのであればお母さんに相続してもらってそのまま住んでもらいます。

若しくは自分が相続したとしても家賃など取らずにお母さんに住まわせてあげるというケースもあります。

この後者のケースですね。子供が建物を相続して住むのはお母さんというケース。

このケースに配偶者居住権を使うと二次相続まで考えると相続税の面で有利になったりすることもあるんですね!

もちろん税金が有利になる可能性だけでなくトラブル回避など良い面が結構あったりします。

次回に配偶者居住権の具体的な使用方法を書きたいと思います。